Vo1 クラス替え・・・
4月。春。中学3年生、またの名を受験生と言う。
今年もまた、クラスがえの季節がやってきた。
僕の名前は中原幹久。これから受験生という重荷を背負って
中3生になろうというところである。
中3になって、クラス替えがある。一体どんなクラスになるのやら・・・と考えながら
僕は春休みの宿題を持って久しぶりに登校したのだった・・・
そんなこんなで展開はすすみ・・・
3−A組に落ち着いた。
親友の祐作(ゆうさく)、大紀(だいき)、秀(しゅう)たちも同じクラスになって、結構楽しいクラスになりそうだった。
「よっしゃーまた同じクラスじゃん!」
そんなことを言いながらボクらは新しい教室へと足を運んだのだった。
そして・・・出席番号順に席に着くと、後ろの席にいたのが・・・はるかだった。
「よろしくー♪」
「あぁ、よろしくー。」
彼女はそんな言葉をかけてきたのだった。
彼女のことを知らないことはない。いままではいつも別のクラスで、たまにしゃべることはあったような気がする。
顔はまぁまぁ・・・身長はチビ;スタイルもさほど良いわけではない・・・先入観はそんなだった。
でもあまりしゃべりはしなかったから彼女のことはよくは知らなかった。
まぁ席が近いから必然的にしゃべることになるかな、と思って、
「ま、仲良くしよ(^^;」
と声をかけておいたのだった。
うちのクラスの担任の先生は英語の先生だった。
飯田裕子先生。明るい先生で、1年の時から知ってるし、しゃべりやすい先生だった。
よかった。しゃべりやすい先生で(^^;
そしてその先生が言った。
「みんなはこれから受験なんだからねー。1学期あたりは気楽かも知れないけど、今まで以上に勉強しなさいねー。」
・・・やだなー受験生・・・響きからすでに嫌いだ。
そして3年の教科書も配られ、完全に中3生・・・受験生という感じだ。
実感はあまりないが。
さて・・・これからの生活、不安と期待を抱きながら・・・その日は暮れた。
翌日。部活では新入生に対するクラブ紹介&招致のことについて話し合った。
うちのサッカー部は、人数が少ないのだ。
普通サッカーには11人。FW、MF、DF、GK・・・
しかしだ。ぜんぜん足りないのだ。新入生に入ってもらわないと試合にも出られない状態だ。
去年なんて専門の先生がいなかったが為にほとんどまともな練習もできず・・・
ボク自身は2年の終わり、バスケ部からサッカー部へうつってきた。バスケ部に嫌気がさしたからだ。
バスケ部は僕にとってあまりにひどかった。
だから、前から好きだったサッカー部へ行くことにしたのだった。
ただ・・・人数が少なく、まともな練習はあまりできず。
でも好きなサッカーができたことで、後悔はしていなかった。
一回で良いから試合をしたかった。
ちなみに僕のポジションはDFだ。敵の攻撃を防ぎ、攻撃の始まりを作る役割。
だからこそ実際の試合でやってみたかった。
人数さえ揃えば。そう思っていた。
さらに翌日、クラブ紹介が始まっていた。
ボクらは一生懸命紹介する・・・つもりだったが、
予定通り展開は進まず。結果的に良いものにはならず・・・
・・・クラブに入ったのはたったの4人だった・・・しかし!
「11人オーバーしたな!」
拓也に言われて気付いた。そうだ、11人いれば試合はできる!
「やった!試合できるじゃん!」
春の総体に出られる!そう思って、うれしさのうちに練習が始まった。
そして、張り切りすぎたのか翌日は・・・
筋肉痛に悩まされたのだった。
第2章に続く・・・