Vo8

 渋谷から、頑張って山手線に乗って新橋駅へ。
 新橋駅からゆりかもめに乗って、集合場所の日の出桟橋へ行くのだ。
 「おい、オレゆりかもめって初めて乗るよ。感動だな感動!」
 「そーやなー。でも、乗ってみても別に普通の電車とかわらんことない?」
 ボク自身はがっかりしている。もっとなんか乗り心地の良いモノと思っていた。
 ただがたごととした音は少なくて、静かだ。クリーンな感じがして、それは良かった。
 良い経験にはなったかな・・・。
 一人物思いにふける幹久ここにあり・・・って感じだなぁ。ボクは窓の外を見ながらふと・・・
 『ピピッピピッ!』
 ・・・って、は?なんや!ポケベルが電子音を発する。
 事前に先生に、各班の連絡用に渡されたポケベル。え、も、もしや!
 まさか・・・とふと腕時計を見る。6時・・・25分。
 集合時刻まで、あと、5分。・・・げぇっ!
 「おいみんな!やばいよ時間が!ポケベル鳴ってきたし!」
 「大丈夫やに。」
 「何が大丈夫やねん!あと5分やで?!」
 アホみたいに取り乱すボクがここにいる。そわそわしたくても動けない、よく分からない状態だった。
 「だって、ほら、集合場所そこやん。」
 「へ?!」
 窓から外を見ると、『日の出埠頭』・・・そう、集合場所がある。煤i ̄▽ ̄;) 間に合った?!
 ・・・って、ゆりかもめは通り過ぎる。
 「うがぁぁぁぁここで下ろしてくれぇぇぇ(>_< って感じやわくそー!」
 先生も居るのを確認した。なのに・・・なのにぃぃ。。。(−−;
 1分後、「日の出」駅に到着。即走り出し・・・たのは、ボクだけだった。
 みんな落ち着きすぎじゃぁぁぁぁ!それをよそに、ボクだけ改札を出て疾風(?)のごとく走り出す。
 走ってる間もポケベル音がピーピー・・・ぐあぁぁぁうるせー!
 ボクだけ慌ててるようだった。ちょっと後ろを振り向けば、みんな・・・
 みんな・・・のうのうと喋りながら歩いてる。。。もっと慌てろよぉ・・・(−−;
 ボクは猛スピードで集合場所に駆け込んだ。たくさんの同級生達がそこにはいた。
 先生にようやくチェックを済ませた。
 ふとボクは先生のチェック表を覗いた。するとなんということか。まだ6班も到着していないではないか!
 「先生;まだこんなに来てない班あるの?」
 「あぁ、ポケベル入れてるんやけどなぁ。」
 う、ボクらより上手がいたのか。。。しかも、6班も・・・なんてこったい。
 ため息をはぁ・・・とつきながらボクはロビーで座って待つ。
 ・・・あ、例によってはるかが居た。ボクはふと話しかけてみたりする。
 「よう。ボクら集合時間ぎりぎりやわ。」
 「ふふん、うちの班は余裕を持って着いたもんね〜。」
 に、にくたらしい・・・と心の中で思うボク。あざ笑うかのような表情を見せるはるか。
 「・・・で、お前は何を買っとるんやっ!;」
 彼女は自販機でインスタントカメラを買っていた・・・既に二つ持っていたくせに。
 「見て分かるでしょ?カメラ買ってるんやん。」
 「そんなに買ってそんなに撮るんかお前は?!インスタントカメラ3つも3日間で使うバカが何処におる。」
 「ここにおる。」
 「漫才しとるんちゃうんやゾ〜;;;」
 そこへ・・・やってきたのは勝だった。
 「よぅよぅお二人さん、おあついネェ。」
 『はぁ?!誰が!』
 う。綺麗にハモってしまった。

 しばらくして。ディナークルーズに乗り込む為に人数の確認をするボクら。
 予定されていた集合時刻より20分も遅れていた。
 いそいそと点呼をしているのに、みんな列はバラバラになり、
 仲の良いグループでまるでダンゴのようになって話している。
 まったく、協調性ってものを知ってんのか?このクラスは。
 そう思いながらようやく乗船。テーブルに落ち着き、





















 第?章へ続く

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