最終章

 

 「ピンポーン」

 「はーいどなた・・・裕太?」

 「菜摘。ちょっと話があるんだ。」

 「・・・何の話?」

 「聞けば分かる。」

 ボクは菜摘を連れ出した。

 

 「・・・何なのよ、急に家にまで来て。」

 「ちょっと、言いたいことがあって。」

 「さっさと言ってよ!」

 「・・・おまえはさ、まだボクのこと好きか?」

 「・・・何なのよ。突然。」

 「いいから答えろよ。」

 「・・・まぁ・・・ね。」

 「そっか・・・。」

 「何なの?それが言いたかっただけなの?」

 「そんなわけないだろ。ボクが言いたいのは・・・」

 「何なの?」

 「ボクが本当に好きな人。やっと気づいたんだ。」

 「だから?」

 「その好きな人が、は・る・の・な・つ・みという人物だって事に気づいたんだよ。」

 「・・・へ?」

 「おまえのこと・・・。」

 「いまごろ・・・そんな・・・おそいよ!」

 と言って、菜摘は・・・

 

 ボクに抱きついた。

 

 そして・・・

 

 

 「裕太ー!はやく行こーよー!」

 また菜摘の声だ。

 あれから2年たった。今、ボクは高校2年。

 そして菜摘と、今でもラブラブ(?)で付き合っている。

 高校ははなれたものの、家がすぐ近くだからすぐに会える。

 そして今から菜摘に街へショッピングに引っぱられて・・・もとい、

 菜摘とショッピングにくりだすわけだ。1週間に1回はデートという感じだ。

 「ちょっとー、はやくー!」

 性格は全然変わってない菜摘。でも、そこがなんか落ち着くんだよな。

 今はすごく幸せだ。

 恋愛というものを知らなかったあの頃も、なつかしい思い出だ。

 ちなみに、水木は今でもリュウと付き合っている。

 今ではリュウは水木の本当の恋人になっている。

 そして西野は、今では東京の女子校で、充実した毎日を送っていると聞く。

 「こるぁーゆうたぁっ!さっさとでてこーい!」

 どんどん言葉がきつくなってる・・・さて、そろそろ出ていかないと。菜摘に殺されるわ(笑)

 それでも今では楽しい日々である。

 

 愛って、こんなもんなんだね。

 一緒にいたい人と一緒にいられるだけで、こんなに幸せになれる。

 それだけでいい。それだけで・・・

 

 The end

 

 indexへ back   第1作目ドラマ「heart of Love」へ