第2章

 

「休憩だっ!」

・・・はー疲れた。さーて、水飲みにいこっか。

・・・ってそういえば、水木に呼ばれてたんだっけ。

行かなくちゃ。

 

「・・・で、なんか用?」

「・・・じつはね、前から言おう言おうって思ってたんだけど・・・」

「?」

「あたし、・・・・・・・・・・・。」

「なんていった?よく聞こえへんだけど。」

「ずっと前から、あなたのこと好きでしたっ!」

「・・・へ?」

予想外の展開。僕は今の今まで恋愛とゆーものを知らずに生きてきた。

だから急にここでそんなこと言われてもどうすればいいか・・・

「・・・急にそんなこと言われても・・・」

「来島くん、好きな人いるんですかっ?」

「いやいないけど・・・」

「友だちからでいいんで、つきあってくださいっ。」

・・・ぼくは無言でうなずいた。友だち、なら別にいいか、と思ったからの判断だった。

「おおい、休憩終わりだぞー。」

勝平の声。水飲めなかった・・・。

「じゃまた・・・。」

「うん。またあとで・・・」

 

弱った・・・そう、うちに帰ってから思った。

「友だちから」ということでOKは出したけど、これからどうすればいいのかな・・・

迷った末の結論は、「とりあえずは向こうから出てくるのを待つか。」ということだった。

しかし、その翌日とんでもないことが起きてしまった。

 

「ゆうたぁっ!がっこういくよぉっ!」

・・・まただ・・・半耳障りな声・・・菜摘か・・・

「朝から元気だなぁ・・・ねぼうしたから眠くて眠くて。」

「フフッ。」

「何だよーその笑いはー」

「だってー、あんたなんて靴はいてんのー?」

「えっ?」

そのときっ!寝ぼけてたらしく靴下はかずにサンダルはいてた・・・

はずかしーとこみられたっ、しかもこんなヤツに・・・

「でもあんたのそーゆーとこがおもしろくていいのよねー」

「うるせうるせうるせーっ」

あわてて靴変えて学校へ、いつものよーに行った。

 

「来島、ちょっときてくれる?」

なんなんだろうか。西野が声かけてきた。

「なに?」

「来島ってさ、わたしのこと、どう思ってる?」

「は?急に言われても意味わからんぞ?」

「どう思ってる?ってきいてるの。」

「いや、明るくて、クラス委員のくせにふまじめくんで・・・」

「それだけ?」

「えっ?」

「それだけなの?わたしはこんなに・・・こんなに好きなのにっ!」

「はぁっ?」

 

   つづく

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